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不在地主

著 小林多喜二

全国の小作人に捧ぐ。北海道の農民と不在地主の争い。

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原文の言語:日本語レベル:上級751 字 · ≈ 3 分出典:青空文库

冒頭

この一篇を、「新農民読本」として全国津々浦々の「小作人」と「貧農」に捧げる。「荒木又右衛門」や「鳴門秘帖」でも読むような積りで、仕事の合間合間に寝ころびながら読んでほしい。

一

「ドンドン、ドン」

泥壁には地図のように割目が入っていて、倚りかかると、ボロボロこぼれ落ちた。――由三は半分泣きながら、ランプのホヤを磨きにかかった。ホヤの端を掌で抑えて、ハアーと息を吹き込んでやると、煙のように曇った。それから新聞紙を円めて、中を磨いた。何度もそれを繰返すと、石油臭い匂いが何時迄も手に残った。…

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この本について

農民の由三がランプを磨く日常の場面から始まり、剥がれ落ちる泥壁、藁屋根から漏れる煙、竈で火を吹く母親といった描写で、貧しい農家の暮らしが細かく描かれる。湿っぽく煙たない家の中の様子から、小作農家の重苦しい日常が伝わってくる。

作者について

小林多喜二(1903年10月13日–1933年2月20日)は、日本のプロレタリア文学の作家で、1929年に発表された中編小説『蟹工船』が代表作であり、蟹工船に乗る缶詰作業員や漁夫、船員の過酷な生活と、会社とその管理者への反乱の始まりを描いている。1933年に特別高等警察に逮捕され、激しい拷問により29歳で死去した。

注釈の作り方

逐語注釈と全文訳は AI モデル(DeepSeek、智譜 GLM)が文脈に合わせて生成し、すべての語に注釈があるか自動で確認しています。AI は誤ることがあります。問題は本のページから報告できます。

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