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やまなし

著 宮沢賢治

谷川の底を写した二枚の幻燈。蟹の兄弟が五月と十二月を見る。

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原文の言語:日本語レベル:入門2,760 字 · ≈ 11 分出典:青空文库

冒頭

小さな谷川の底を写した二枚の青い幻燈です。

一、五月

二疋の蟹の子供らが青じろい水の底で話していました。

『クラムボンはわらったよ。』

『クラムボンはかぷかぷわらったよ。』

『クラムボンは跳ねてわらったよ。』

『クラムボンはかぷかぷわらったよ。』

上の方や横の方は、青くくらく鋼のように見えます。そのなめらかな天井を、つぶつぶ暗い泡が流れて行きます。

『クラムボンはわらっていたよ。』

『クラムボンはかぷかぷわらったよ。』

『それならなぜクラムボンはわらったの。』

『知らない。』…

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この本について

「やまなし」は宮沢賢治の短編童話で、1923年4月8日に『岩手毎日新聞』に掲載された、生前発表作品の一つです。小蟹の兄弟が川底から眺める光景から始まり、五月と十二月を映す二枚の青い幻灯が描かれます。発表前の草稿が現存し、発表形との間に異同があるため、「やまなし〔初期形〕」として『新校本 宮澤賢治全集』第十巻に収められています。

作者について

宮沢賢治(1896年8月27日—1933年9月21日)は、岩手県花巻出身の小説家・詩人・児童文学作家で、農学校の教員としても教鞭をとりました。『銀河鉄道の夜』『風の又三郎』『セロ弾きのゴーシュ』『種山ヶ原の夜』などが代表作で、生前はほとんど無名でしたが、死後に高い評価を得ました。

紹介文は Wikipedia の記事をもとに AI で作成:やまなし (CC BY-SA)

注釈の作り方

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