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雪のシベリア

著 黒島伝治

内地へ帰る同年兵を見送り、シベリアに残る兵士たち。

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原文の言語:日本語レベル:中級3,551 字 · ≈ 14 分出典:青空文库

冒頭

一

内地へ帰還する同年兵達を見送って、停車場から帰って来ると、二人は兵舎の寝台に横たわって、久しくものを言わずに溜息をついていた。これからなお一年間辛抱しなければ内地へ帰れないのだ。

二人は、過ぎて来たシベリヤの一年が、如何に退屈で長かったかを思い返した。二年兵になって暫らく衛戍病院で勤務して、それからシベリアへ派遣されたのであった。一緒に、敦賀から汽船に乗って来た同年兵は百人あまりだった。彼等がシベリアへ着くと、それまでにいた四年兵と、三年兵の一部とが、内地へ帰って行った。…

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この本について

帰還する同年兵を見送った二人の兵が、雪に閉ざされたシベリアでの一年——凍てつく原野、国境近くへの移動、野戦病院の営み——を回想する場面から始まる。文体は落ち着いていて、帰れぬ日々へのうめきのような溜息が底に流れている。

作者について

黒島伝治(1898年12月12日 - 1943年10月17日)は、日本の作家である。

注釈の作り方

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