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道草

著 夏目漱石

東京に戻った健三のもとへ、昔の養父が現れる。

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原文の言語:日本語レベル:上級3,565 字 · ≈ 14 分出典:青空文库

冒頭

一

健三が遠い所から帰って来て駒込の奥に世帯を持ったのは東京を出てから何年目になるだろう。彼は故郷の土を踏む珍らしさのうちに一種の淋し味さえ感じた。

彼の身体には新らしく後に見捨てた遠い国の臭がまだ付着していた。彼はそれを忌んだ。一日も早くその臭を振い落さなければならないと思った。そうしてその臭のうちに潜んでいる彼の誇りと満足にはかえって気が付かなかった。

彼はこうした気分を有った人にありがちな落付のない態度で、千駄木から追分へ出る通りを日に二返ずつ規則のように往来した。…

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この本について

『道草』は夏目漱石の長編小説で、1915年に『朝日新聞』に掲載され、同年岩波書店から刊行された。漱石唯一の自伝的小説であり、最後に完成した作品でもある。健三が東京に居を構えたところへ、昔の養父が訪ねてくるという物語で、『心』とともに漱石の主要な文学的達成としてしばしば挙げられる。

作者について

夏目漱石(1867年2月9日–1916年12月9日)は、本名・夏目金之助と呼ばれ、日本の小説家・詩人・学者であり、近代日本を代表する最も偉大な作家の一人とされる。代表作には『吾輩は猫である』『坊ちゃん』『三四郎』『こころ』、そして未完の遺作『明暗』がある。

紹介文は Wikipedia の記事をもとに AI で作成:道草 (小説) (CC BY-SA)

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