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明暗

著 夏目漱石

手術を受けた津田と妻お延の間に揺れる心。漱石の絶筆。

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原文の言語:日本語レベル:上級3,582 字 · ≈ 14 分出典:青空文库

冒頭

一

医者は探りを入れた後で、手術台の上から津田を下した。

「やっぱり穴が腸まで続いているんでした。この前探った時は、途中に瘢痕の隆起があったので、ついそこが行きどまりだとばかり思って、ああ云ったんですが、今日疎通を好くするために、そいつをがりがり掻き落して見ると、まだ奥があるんです」

「そうしてそれが腸まで続いているんですか」

「そうです。五分ぐらいだと思っていたのが約一寸ほどあるんです」…

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この本について

『明暗』は夏目漱石の長編小説で、病没により未完の遺作となった。手術後の津田と妻・お延の円満とはいえない夫婦関係を軸に、人間の利己主義を追った近代小説である。漱石の作品の中で最も長く、他作品にない多視点の語り、特に女性の視点からの描写が特徴で、「則天去私」の境地を描こうとした作品と解されている。

作者について

夏目漱石(1867年2月9日–1916年12月9日)は、本名・夏目金之助と呼ばれ、日本の小説家・詩人・学者であり、近代日本を代表する最も偉大な作家の一人とされる。代表作には『吾輩は猫である』『坊ちゃん』『三四郎』『こころ』、そして未完の遺作『明暗』がある。

紹介文は Wikipedia の記事をもとに AI で作成:明暗 (CC BY-SA)

注釈の作り方

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