野分
著 夏目漱石
貧しい文学者白井道也は、世間に屈しない生き方を貫く。
- 原文:パブリックドメインの原作(冒頭部分)
- 逐語注釈と全文訳:英語・中国語、無料
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冒頭
一
白井道也は文学者である。
八年前大学を卒業してから田舎の中学を二三箇所流して歩いた末、去年の春飄然と東京へ戻って来た。流すとは門附に用いる言葉で飄然とは徂徠に拘わらぬ意味とも取れる。道也の進退をかく形容するの適否は作者といえども受合わぬ。縺れたる糸の片端も眼を着すればただ一筋の末とあらわるるに過ぎぬ。ただ一筋の出処の裏には十重二十重の因縁が絡んでいるかも知れぬ。鴻雁の北に去りて乙鳥の南に来るさえ、鳥の身になっては相当の弁解があるはずじゃ。…
この本について
『野分』は夏目漱石の中編小説で、1907年1月に雑誌『ホトトギス』に掲載された。作中の白井道也は、清貧の中で世俗に媚びない文学者として描かれる。漱石自身にとっても1907年は転機であり、東京大学の講師を辞め、『朝日新聞』に入社して『虞美人草』の連載を始めた年である。
作者について
夏目漱石(1867年2月9日–1916年12月9日)は、本名・夏目金之助と呼ばれ、日本の小説家・詩人・学者であり、近代日本を代表する最も偉大な作家の一人とされる。代表作には『吾輩は猫である』『坊ちゃん』『三四郎』『こころ』、そして未完の遺作『明暗』がある。
紹介文は Wikipedia の記事をもとに AI で作成:野分 (小説) (CC BY-SA)
注釈の作り方
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よくある質問
原文ですか?
はい。パブリックドメインの原作の冒頭部分を収録しています(青空文库)。
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