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硝子戸の中

著 夏目漱石

硝子戸の中から外を眺め、身辺の出来事と昔を綴る随筆。

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原文の言語:日本語レベル:中級3,486 字 · ≈ 14 分出典:青空文库

冒頭

一

硝子戸の中から外を見渡すと、霜除をした芭蕉だの、赤い実の結った梅もどきの枝だの、無遠慮に直立した電信柱だのがすぐ眼に着くが、その他にこれと云って数え立てるほどのものはほとんど視線に入って来ない。書斎にいる私の眼界は極めて単調でそうしてまた極めて狭いのである。

その上私は去年の暮から風邪を引いてほとんど表へ出ずに、毎日この硝子戸の中にばかり坐っているので、世間の様子はちっとも分らない。心持が悪いから読書もあまりしない。私はただ坐ったり寝たりしてその日その日を送っているだけである。…

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この本について

『硝子戸の中』は、『こゝろ』と『道草』の間に書かれた夏目漱石の随筆である。冒頭には、病気の作者が硝子戸の中から外を眺めながら、身辺の雑事や思い出を書き記す姿が描かれている。

作者について

夏目漱石(1867年2月9日–1916年12月9日)は、本名・夏目金之助と呼ばれ、日本の小説家・詩人・学者であり、近代日本を代表する最も偉大な作家の一人とされる。代表作には『吾輩は猫である』『坊ちゃん』『三四郎』『こころ』、そして未完の遺作『明暗』がある。

紹介文は Wikipedia の記事をもとに AI で作成:硝子戸の中 (CC BY-SA)

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