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兜

著 岡本綺堂

震災で家を焼かれた邦原君が、古い兜の話をする。

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原文の言語:日本語レベル:中級3,444 字 · ≈ 14 分出典:青空文库

冒頭

一

わたしはこれから邦原君の話を紹介したい。邦原君は東京の山の手に住んでいて、大正十二年の震災に居宅と家財全部を焼かれたのであるが、家に伝わっていた古い兜が不思議に唯ひとつ助かった。…

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この本について

この文章は、邦原君の体験を語り手が紹介する形で進む。大震災で家も家財も焼失したのに古い兜だけが不思議に残り、名も知れぬ女がそれを避難先へ届けたまま、届け主の素性は判らないままなのである。語りはその謎を静かにたどり、地味で落ち着いた文体の中に、消えない不気味さが漂う読み味となっている。

作者について

岡本綺堂(1872年10月15日—1939年3月1日)は日本の作家・劇作家で、本名は岡本敬二、東京港区の芝高輪に生まれた。代表作は新歌舞伎劇『番町皿屋敷』である。

注釈の作り方

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この本は「中級」です。すべての語に注釈があるので、語彙が少なくても読み進められます。

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